京都中勢以は、京中(きょうなか)へ。

京都中勢以は、京中へ。

 

 

お客さま各位

 

日頃は、京都中勢以、京都中勢以 月(にくづき)、京都中勢以 合(あい)
の3店舗をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。

 

本日、令和元年6月1日(土)より

京都中勢以は、京中(きょうなか)へ

ブランド名を新たにしました。

 

明治後期より“牛、肉、人”をつなぎ、大正、昭和、平成、そして令和という新しい時代に、普遍的な価値を未来に継承しつつ、新しい変化や共有、そして挑戦を続けていくために、名前をシンプルに、読みやすく、親しみやすさを備える、といった想いを込めました。

 

また、これまで加藤家が培ってきた肉の扱いを畜産農業に携わるみなさまと共有することがより多くのお客さまに「おいしいお肉」をお届けすることにつながると信じて、方法論あるいは哲学として「京中式」と再定義します。また、京中式で枝肉長期熟成を施した牛肉及び豚肉を「京中式熟成肉」としてご提案してまいります。

 

kyonaka.jp

 

さらに、京中として新たな第一歩として、「京中オンラインストア」をオープンします。

 

store.kyonaka.jp

 

これまで京都を中心にお届けしてきた「京中式熟成肉」を全国のお客さまにお届けできるようになりました。私たちにとっては、4店舗目の重要な位置付けとなります。京中オンラインストアについては、次のコラムにてご紹介いたします。

 

また、これまで京都中勢以としての情報発信を本コラムを中心に行ってまいりましたが、京中として、FacebookやInstagramといったSNSを利用した情報発信、イベントやセミナー、雑誌での連載など、様々な方法で「京中式」をお伝えしてまいります。

 

精肉店 京都中勢以〔京都市伏見区〕、レストラン 京中 月(にくづき) 〔京都市東山区〕、肉惣菜店 京中 合(あい) 〔京都髙島屋地階〕、そして京中オンラインストアをどうぞよろしくお願いいたします。

 

牛、肉、人をつなぐ。
京中

京都中勢以 月 (にくづき) 5月、6月の休業日

 
のびやかな春、いかがお過ごしでしょうか。
 
京都中勢以 月(にくづき)のある白川のほとりは、桜に続くかのように
柳が新緑鮮やかに、青々と茂り始めております。
 
さて、5月と6月の休業日につきまして、以下の通り、ご案内いたします。
 


5月休業日:5月7日(火)、8日(水)、13日(月)、20日(月)、27日(月)
 ※5月は、GW開けの火曜日と水曜日、他月曜日をお休みさせていただきます。
 
6月休業日:6月3日(月)、10日(月)、11日(火)、17日(月)、24(月)
 ※ 6月は、毎週月曜日のお休みに加え、6/11をお休みさせていただきます。
 


 
皆様のご来店をお待ち申し上げております。

 

京都髙島屋 第38回グルメのための味百選 出店のご案内

 

 

KyotoNakasei_Takashimaya_Ajihyakusen_001

 

 

白露、夏から秋への移ろいが感じられる季節です。

 

さて、先のコラムでもお知らせの通り、明日9月15日(土)から24日(月・祝)まで、京都髙島屋 7階 催事場にて開催されます「第38回グルメのための味百選」に初出店いたします。

 

味百選とは、

 

「全国津々浦々から、老舗や銘店の味を厳選した味百選。作り手の思いと髙島屋が向き合いながら、歳月をかけて取り集めた美味と佳品の数々です。」(髙島屋オフィシャルページより)

 

北海道展や九州展といった地域別、パンやスウィーツといった内容別など、数ある食の催事の中でも全国の良い品を集めた特別な催事です。

 

今回は、イートインコーナーにて、「京都中勢以 月(にくづき)」のみでお召し上がりいただける「熟成肉 特製ハンバーグ」を特別にご用意しました。

 

また、「枝肉熟成牛肉 サーロインステーキ」と新商品「枝肉熟成牛肉 ローストビーフ丼」もお召し上がりただけます。

 

詳しくは、こちらをご覧ください。

 

京都髙島屋 7階にて、みなさまのご来店をお待ちしております。

 

京都 中勢以

京都中勢以の仕事「4:販売」

4:販売

 

4-1. 哲学(考え方・捉え方)

 

京都中勢以の仕事は、大きく分けると

 

1:買い付け

2:熟成

3:捌き

4:販売

 

の4つに分けられることを述べました。今回は、「3:捌き」から少し進めて「4:販売」について、少し話をしたいと思います。

 


 

 

肉屋における販売には、

 

1. 肉と通貨の交換

2. お客様と共に肉を選ぶ

 

という2つの要素があります。

 

1. 肉と通貨の交換

 

肉と通貨の交換

 

牛や豚を買い付けるときの費用、熟成庫や店舗の土地代や建設費用、水光熱や保守点検などの運用費用、スライサーや冷蔵庫などの設備費用、それらを使い仕事をする働き手の訓練や生活するための費用、肉屋を続ける為には、それらの費用のための通貨を販売によって得る事が必須です。

 

肉と通貨を交換する際、どれくらいの量の通貨で交換するか、肉の価値を定めなければなりません。市場(商いを行う場所、時間、状況)において、扱う肉がどの程度の価値として認識されるのかは、肉屋を続けられるかどうかの引き金ともなり得ます。特に近年のように様々な生産・流通コストが上昇している状況下では、市場における肉の価値よりも生産・流通コストが容易に高くなります。

 

肉屋という商いを続ける為には、以下の選択を大なり小なり進める必要があります。

 

A.市場における肉の評価を高める。仕入れる牛や熟成の具合、カット方法を変える事で市場での評価がより高くなるような味に調整する。市場にとってより魅力的な情報を提供する事で市場評価を高くする。

 

B.肉を既存の生鮮食品としての価値ではなく、何か新しい価値を見いだす事で市場における肉の価値を高める。あまり想像できない価値でありつつ、受け入れられる価値である必要があります。例えば、健康食品としての切り口などでしょうか。

 

C.市場を変える。これには、2つの意味があります。一つは、既存の肉の価値をより高く評価する市場に肉を持っていく。2018年の今、国を挙げてやろうとしている輸出戦略が一例かと思います。もう一つは、既存の市場そのものを変化させる。それは、その市場において圧倒的なシェアをとる事ができれば、可能かもしれません。

 

D.肉を扱い続けていく事が難しく、廃業する。

 

肉屋を続けて行くため、常に上記4つの選択を意識し、市場の評価と肉の価値を考えなければなりません。

 

京都中勢以は、「続ける事」が肉屋を商う目的ではなく、牛、肉、人をつなぐ事でそこから生まれる楽しさや幸せが目的です。その目的に到達するために「続ける事」が必要だと考えています。

 

2. お客様と共に肉を選ぶ

 

京都中勢以_店内

 

京都中勢以において、お客様と共に肉を選ぶという販売の要素は、肉がもっともおいしく食べられる為に必要な仕事の一つです。
良い牛を良い状態に仕上げても、その後に食べられるまでの過程次第では、味や香りが落ちてしまう事があります。そのお肉が食べられるまでをできるだけ想像し、味や香りが悪くなる過程を除く事ができれば、より一層おいしく食べられるはずです。肉屋だからこその肉に対する想像力でよりおいしく肉を食べてもらう事が肉屋の販売の仕事です。

 

肉をおいしく食べてもらうため、まず、肉屋が店頭でできる事、それは気持ち良くお買い物をしていただく事ではないでしょうか。お店に入った時の店内の香りや見た目、雰囲気を良くする事が京都中勢以の販売の最初の仕事です。

 

店内が清潔かつ整理整頓されていて働いている人が気持ちよく仕事をしているお店は、雰囲気が良く、お客様も居心地良く過ごしていただけるのではないかと思います。

 

気持ちよく仕事をするため、使っている道具の整理整頓と掃除は、整理清掃作業リストを使用して行う事を前提として、「意識の外」でも出来るようになるとより良い仕事につながります。

 

意識の外というのがポイントで、仕事の内容が特に悪くなる大きな失敗や事故には、原因があり、その原因をつくる誘因があります。その誘因を意識の外でどこまで潰せるかというところが仕事の出来不出来に関わってきます。最初は、意識の外では感じる事は難しいので、意識をして誘因を排除していくようにします。意識をしながら、毎日、同じことを繰り返し、経験を積む事で仕事をしていく中で、何か些細な問題の発生をなんとなく嫌な気分といいますか、違和感を感じ取り、原因になる前の誘因を排除きるようになるのだと思います。

 

少し話が逸れましたが、そうしてお客様を迎える準備、良い仕事を出来る準備ができたところにお客様がいらっしゃいます。

 

ご来店いただいてからのお客様サイド、カウンターの外からの景色は、

京都中勢以の使い方 1 & 2

に記載していますので、ここでは、カウンターの中からの話を進めたいと思います。

 

「いらっしゃいませ。」「おはようございます。」「こんにちは。」「ご無沙汰しております。」お店にいらっしゃったお客様への最初のご挨拶。魚屋さんでも八百屋さんでも、気持ちの良い会話のスタートは気持ちの良い挨拶からだと思います。この気持ちの良い挨拶というものがなかなか難しく、一様に声を張り上げて元気良さを出した挨拶が気持ち良いこともあれば、地声のトーンから半音くらい高いくらいで丁寧に挨拶をされた方が気持ち良い事もあります。ご来店いただいた事を素直にありがたいと思い、それを声に出して伝えること。それ以上でも以下でもない挨拶が気持ちの良い挨拶につながると思います。

 

ご挨拶から会話を始める間(ま)と最初の一言もお客様とお店の状況に合わせた気持ちの良い間と一言があるように思います。一例ではありますが、お客様から「あの~」とか「すみません」とかのお声がけをいただく、もしくは、声をかけたいけれどかけられないお客様の気が発せられる一拍~半拍ほど前に軽く「何用でご用意しましょうか?」とか「何しましょう?」などと会話をスタートできると良いかと思います。また、ご挨拶から最初の一言までの間を置いている時、お客様の方をじっと見つめてお待ちしたのでは、気持ちが悪いでしょうから、気軽にお声がけいただけるような気配を残しつつ、出来る作業をした方が良いかと思います。
京都中勢以では、店頭にお肉が並んでおりませんので、初めてのお客様は、何をどう伝えたら良いのかわからない事、初めての場所で知らない店員と会話をしないと注文ができない事などから多かれ少なかれプレッシャーを感じ、肉への気持ちが閉じられている事もあります。その閉じている肉に対するお客様の気持ちを少しノックするような心持ちがちょうど良いかと思います。

 

お客様とは、お肉の好みを知る為に過去の経験を共有したいと考えております。その為、これまでのお肉をどのように感じられたかなどを会話の中でお伺いします。それも出来る限り、会話の中で自然とお答えいただいた方が良いと考えています。唐突に「どうでしたか?」と問いかけると、おおよそ多くのお客様は「良かったよ。」と言ってくださるからです。それは、「どうでしたか?」という問いかけの行間に『おいしかったと言って欲しい』という気持ちが入ってしまい、その行間をお客様が読んでしまわれる事が多いのだと思います。

 

肉屋が知るべきポイントは、「良かったよ。」の中から何がどう良かったのか、もしくは、その中から悪かったのは何だったのかを知ることです。味、香り、食感の感じ方に対して、それが個体、部位、厚さ、調理方法、何の効果でそう感じられたのかを理解する事で、そのお客様にとってよりおいしいと感じていただけるお肉のご提案につながります。

 

肉のおいしさは、「個体×部位×厚さ×調理方法×好み×シチュエーション」で変化しますので、お客様のおいしいに辿り着くまでの組み合わせは膨大ですが、組み合わせ全体を体系的に理解しつつ、お客様との会話から想像をふくらませ、肉屋の「個体×部位×厚さ×調理方法のアドバイス」でもってしてお客様のおいしいを絞り込む。肉をおいしく食べてもらうため、お客様と共にお肉を選ぶ肉屋の仕事です。

 


 

この先は、また次回コラム「実際にお肉を共に選ぶ(仮題)」にてお話します。

京都中勢以の仕事 捌き・カット・スライス 包丁と肉3

 
3:捌き(カット・スライス)包丁と肉 〜 仕事の理
 
3-2. 実際(方法・実践)
 
前回、包丁の研ぎ具合や立ち位置、握り具合や走らせる事など、基本的な留意点を述べましたが、重要ポイントとして肘と手首の使い方について少し話したいと思います。
 
肉を裁く時や肉と肉を分ける時など、どちらも手首をやわらかく、スパチュラでボウルの中のホイップクリームをすくう時のように、包丁の刃ではなく平の部分を使って、肉と骨、肉と肉を離したり、探ったりします。
 
その際、グイっと大きく動かす事もあれば、チョイッチョイッと細かく動かす事もあります。どちらにせよ、あまり手首をロックせず、肘を先に動かしてから流れで手首で包丁と肉の角度を合わせていくような感覚で包丁に力を流していきます。大きく動かす時には、あまり意識をしなくても肘が動いている事が多いのですが、細かく動かしている時には手先だけで動かしがちなので、意識する必要があります。
 
手首をやわらかく動かせるようなると、一頭一頭異なる、一頭の牛でも右と左で異なる筋肉や骨の形に対応できるようになります。より、肉を傷つける事無く、すなわち、味を落としてしまう事無く肉を捌けるようになります。
 
逆に手首をロックする事もあります。肉をこそぎ切ると言いますか、かぎ切ると言いますか、刃をすべらせるように使う時です。多くの筋肉は、筋膜で覆われています。その為、二つの筋肉が並んでいる時には、筋肉・膜(スジ)/脂/膜(スジ)・筋肉という層になっている事が多く、スジとスジを離していけば、筋肉が分かれます。しかし、筋肉によっては、筋肉・膜・筋肉というように筋肉と筋肉の間に1層のスジしかない部位もあります。そういった部位の場合、片方の部位にスジを残し、片方を離します。具体的に例を挙げると、大腿四頭筋の外側広筋(カメノコ)と大腿直筋(シンシン)です。京都中勢以では、ほとんどの場合はシンシンにスジを残してカメノコを外します。それは、スジに刃を直角に近い角度で当て横に滑らせるようにして他方の筋肉を離していく過程で話される側の筋肉に負荷がかかりやすく、カメノコとシンシンを比べた場合、シンシンの方がやわらかい部位であり、カメノコと同じ負荷がかかった場合にシンシンの方が傷みやすいからです。
 
肉を捌く時だけではなく、スジ引きしたり、肉をカットする時にも手首の動きは重要です。先のコラムで刃を大きく使う事や、すーっスと切る事が大切だと言いましが、手首をやわらかく使えないとどちらも上手くできません。刃が緩やかな円運動をするように肘の動きと手首の動きを連動させると良い具合に肉が切れます。
良い具合に肉が切れるという事は、肉がおいしく切れているという事です。