2015年3月18日、京都 中勢以が新しい一歩を踏み出しました。
オープン初日には、多くの方々から、励ましのお言葉やお祝いのお花、お酒などの品々を頂戴いたしました。誠にありがとうございます。
1981年の創業以来、34年間積み重ねてきましたお客様と農家さんとの信頼関係を土台とした、一歩です。
お肉のショーケースを置かず、すべてのお客様にご用を伺い、その日、その時のお求めに合わせてお肉を見立て、ご用意させていただく。
34年前、肉を食べるお客様の為に良い牛を良い肉として提供する事を目的として、牛を育てる農家さんの為、そして自分たちが気持ちよく生きていく為に創業いたしました。その目的を果たす為、牛一頭を買付け、その日の販売に合わせて枝肉を裁き、切り出し、売るという方法を選択しました。その中で、当時から精肉は寝かせた方が良い状態になる事は、食肉業界では、割と知られておりました。京都 中勢以においても骨付きのまま、2~4週間ほど寝かせて販売しておりました。それが、創業以来、熟成を行っていると言われる所以です。
創業から15年後の1996年、販売量の増加に合わせ、寝かせるというよりも、きっちりと熟成を施した方が良いという考えから、第一熟成庫を建設。2008年には、より多くの枝肉を熟成させる為に第二熟成庫を建設。
また、2004年からは、「安心で旨くなければ」をモットーとして、農家さんの事や熟成を中心とした肉の事、自分たちの取り組んできた事や、現在取り組んでいる事をご覧いただきたいという思いや、理解していただきたいという考えをそのまま言葉や文字、形にしてきました。
そして、2015年。これまで積み上げてきた中から、無くても良いのではないかという物や言葉をそぎ落とした形として、京都 中勢以として、店舗を改装し、ウェブサイトを新設いたしました。
店舗では、これまで通り、お客様の為、農家さんの為、そして自分たちの生きる為、それに加えて、これからの日本の畜産業の為に、未来に繋がる仕事の出来る場所を作りました。未来に繋げるその方法は、また次のコラムの中でお伝えしたいと思います。
このコラムでは、京都 中勢以の考え方はもちろん、季節のご案内を中心に、今回のウェブサイト作成の過程でそぎ落とした言葉を補足する意味合いも込めて、少しずつお伝えしていきたいと思います。
すぐに知りたい、もっと深く知りたいという事がございましたら、お電話やメールではお伝えが難しい事が多い為、新しい店舗にぜひお越しいただき、お伺いいただければと存じます。
この度、フルリニューアルオープンを行う事ができました事は、ひとえにお客様と農家さん、そして、その他、様々な形で京都 中勢以を支えてくださった方々のおかげでございます。心から御礼申し上げます。
新しい京都 中勢以が、「牛・肉・人のつなぎ手」として、これまでの「和」をますます深め、新しい「和」がつながり広がる事を心から願いつつ、はじめのコラムの結びとさせていただきます。
京都 中勢以
加藤 謙一